S5E6 父の仇(Unbowed, Unbent, Unbroken)
ゲーム・オブ・スローンズ シーズン5 エピソード6『父の仇』について解説していきます。
前のエピソード
原題の"Unbowed, Unbent, Unbroken”とはマーテル家の標語で、日本語に訳すと「折れぬ、枉(ま)げぬ、まつろわぬ」。日本語でもよくわからない?ドーン人は七王国で唯一、300年前のターガリエン家の征服に屈せず独立を貫いたことから、折れない、曲げない、服従しないことが彼らの誇りとなっています。
オープニング
今回登場するのは、キングズ・ランディング、ウィンターフェル、壁、ブレーヴォス、ミーリーン、ドーンです。
ブレーヴォス
ジャクェン率いる顔のない男たちに入門したアリアは掃除や死体拭きなどの雑用をさせられます。先輩のウェイフに死体の行方を聞いても教えてもらえません。ちなみにウェイフというのは個人名ではなく浮浪児という意味です。
あなたは誰?と問われて、誰でもないと答えるアリアに対し、ウェイフはよどみなく自分の過去を明かします。しかしそれが真実かどうかは謎。誰でもない男たちにとって変装をするように誰でもない誰かの人生を着ることは朝飯前なのかもしれません。
アリアが寝ているとジャクェンがやってきて、お前は誰だと問います。アリアは自分の身の上を語りますが、事実でないことを言うたびジャクェンに鞭打たれます。
以下、ジャクェンとアリアの対話。理由は不明ですがジャクェンはアリアの嘘を見抜きます。ここから読み取れるのは、ハウンドへの憎しみがすでにアリアから消えていること、誰でもない者の一員となる以外の別の目的(復讐)があること。
ジャクェン(以下ジ)「お前は誰だ?」
アリア(以下ア)「アリア」
ジ「どこから来た?」
ア「ウェスタロス。故郷はウィンターフェル」
ア「偉大なる城主、エダード・スタークの末娘」
ア「父は戦死した」
ジ(ムチ)「嘘だ」
ア「父が処刑され、私は王都を出た」
ア「厩番の少年の背中を刺して殺した」
ジ(ムチ)「嘘だ」
ア「彼の腹を刺した。母と兄を捜したけど殺された」
ア「ウォルダー・フレイに」
ア「それから私はポリヴァーにさらわれ」
ジ(ムチ)
ア「ハウンドにさらわれた」
ア「でも彼は負傷し、殺せと頼まれたけど置き去りに」
ア「苦しませるためだ」
ジ(ムチ)
ア「憎んでた」
ジ(ムチ)
ア「嘘じゃない」
ジ(ムチ)「娘は私に嘘をついてる」
ジ「数多の顔の神にも、娘自身にも」
ジ「本当に誰でもない者になりたいか」
ア「なりたい」
ジ(ムチ)
ヴァリリア
石化人に襲われミーリーンまで歩く羽目になったジョラーとティリオン。道中の会話で少しずつお互いのことを知っていきます。父タイウィンを殺してきたと明かすティリオン。壁に行ったときジョラーの父ジオー総帥に会ったことを思い出しお悔やみを言いますが、ジョラーは父の死(S3E4 穢れなき軍団)を知らなかった様子。デナーリス陣営は情報通が不足していますね。
ブレーヴォス
アリアが黒と白の館を掃除していると、娘を抱えた父親がやってきます。病に苦しむ娘のため国中の治療師にあたったが治らず、財産も尽きてしまったそう。他に対応する人がいないため、アリアは偽りの過去を語って娘を落ち着かせ、毒入りの泉の水を飲ませます。顔のない男たちは死神に仕える者なので、望む人に贈り物を届けることも仕事の一つなのでしょう。
アリアが十分な理解に達したと考えたジャクェンはアリアを地下に招きます。その広い空間にはこれまでに亡くなった無数の人々の顔が収められていました。ジャクェンは、アリアが全てを手放して誰でもない者になることはできないが、別の者にはなれると言います。
ヴァリリア
ティリオンは、なぜかつてターガリエン家と敵対したモーモント家のジョラーがデナーリスに尽くすのかを聞きます。ジョラーは、S1E10 炎と血でデナーリスが自ら炎に入り、ドラゴンの母となって生還するところを見て運命を感じたと答えます。
のんきに話しながら歩いていた二人ですが、遠くに奴隷船の姿を見て息を潜めます。しかしすでに奴隷商人たちに囲まれていました。
奴隷として売れなそうなティリオンはすぐ殺されかけますが土壇場の口八丁で切り抜けます。ミーリーンで闘技場が再開されると聞き、ジョラーは七王国屈指の戦士だから闘技場で一儲けできるぞと奴隷商人に吹き込みます。ちゃっかりミーリーンへの足を手に入れたティリオンは流石。
キングズ・ランディング
S5E3 雀聖下でサーセイが送った手紙を、S5E4 ハーピーの息子たちでリトルフィンガーが受け取り王都に向かいました。到着したリトルフィンガーをブラザー・ランセルが呼び止めます。娼館の主であるリトルフィンガーは雀の攻撃対象。リトルフィンガーは大后に呼び出されているからとその場を切り抜けます。
サーセイに会ったリトルフィンガーはロラスの逮捕はやりすぎと諌めますが、タイレル家に怒り心頭のサーセイは聞く耳を持ちません。サーセイは近いうちにタイレル家と衝突した場合、アイリーが味方となってくれるかを確認するためリトルフィンガーを呼び寄せたのでした。リトルフィンガーは、ロビンは自分に従い、自分は王に忠実だと答えます。
リトルフィンガーはサンサが生きていて、ボルトン家のラムジーと結婚しようとしていると報告します。ボルトン家の裏切りに怒るサーセイ。
リトルフィンガーはボルトン家をすぐ罰するよりも、スタニスと戦わせて勝ったほうを叩くほうがよいと進言します。しかしこれからタイレル家と争おうというラニスター家には北部に割く余力がない。リトルフィンガーは自ら谷間の騎士を率いて北部をおさえると名乗り出ます。見返りに求めるのは北部総督の地位。
元はと言えばサンサとラムジーの結婚をお膳立てしたのはコイツですよ。サンサをだしにしてボルトン家との同盟関係を強め北部への足がかりにしようとしていると考えた時期が私にもありました。だが甘かった。強者に潰しあいをさせてその混沌の隙においしいところを持っていくのがコイツのやり方。
ウォーター・ガーデンズ
政略結婚のわりに仲睦まじいトリスタン・マーテル王子とミアセラ。見守る父ドーランはラニスター家の妨害を予想して衛士長のアリオ・ホターに警戒をうながします。
ミアセラ奪還のためドーンに潜入しているジェイミーとブロンは、ミアセラのいるウォーター・ガーデンズに到着。
一方同じころ、オベリン・マーテルの愛人エラリアとオベリンの落し子たちからなるサンドスネークたちも、ミアセラを亡き者にしてオベリンの恨みを晴らそうと企んでいました。槍を持ってるのがオバラ、ムチを持ってるのがナイメリア、ナイフを持ってるのがタイエニーです。
ジェイミーはトリスタンとデート中のミアセラに声をかけます。剣を抜こうとしたトリスタンをブロンが突き倒し、ジェイミーはミアセラを連れ去ろうとします。
そこにサンドスネークが現れて乱戦になります。戦いは長引き、タイエニーが離脱してミアセラを連れ去ろうとしたとき、衛士長のアリオ率いる衛士が取り囲み、全員を武装解除、逮捕します。サンドスネークはもう少し計画練ろうか。
キングズ・ランディング
タイレル家のドン、オレナが王都にやってきます。目的は男色の罪で投獄されたロラスを解放するため。
正教のしたことと逃げるサーセイに、オレナは思わず侮辱の言葉が出ます。サーセイは審問で潔白が証明されればすぐに解放されると説明してオレナは引き下がります。
審問の日、ロラスは男色の噂を否認します。続いて審問されたのは妹のマージェリー。マージェリーも同じくロラスの噂は嘘だと証言します。最後に審問されたのは男娼のオリヴァー。彼はロラスと関係を持ったこと、それをマージェリーが見ていたことを証言します。これ、サーセイが仕組んだのは明らかですが、娼館の主であるリトルフィンガーも噛んでますね。
ハイ・スパローはロラスだけでなくマージェリーも偽証の罪で逮捕します。
ウィンターフェル
ラムジーとサンサの婚礼の日。ラムジーの愛人ミランダがサンサの風呂の世話にやってきます。サンサの不安を煽るようなことを言うミランダに、サンサは毅然とした態度で対応します。
シオンが花嫁の引き渡し役としてサンサを神々の森に導きます。
婚礼が終わり、夫婦の初夜。部屋を出ていこうとするシオンをラムジーは呼び止め、見ているよう命じます。なすすべなくサンサが辱められる様を直視するシオン。
以上、シーズン5 エピソード6でした。
今回のエピソードは個人的にはシーズン5の中でも面白い方だと思います。久しぶりに濃いゲースロを見れたという感じ。しかしレビューサイトで軒並み最低評価を叩き出しているのはやはりラストが胸糞悪すぎるからでしょうかね。サンドスネークが点数を下げてる説もありますが。
胸糞悪いついでにもう一つネットで見かけたお話。最後にサンサがラムジーにされたことですが、テーブルに伏せさせられ(bowed)、のしかかられ(bent)、処女をうばわれ(broken)ました。タイトルの意味わかりましたね😡
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