S5E3 雀聖下(ハイ・スパロー)(High Sparrow)
ゲーム・オブ・スローンズ シーズン5 エピソード3『雀聖下(ハイ・スパロー)』について解説していきます。
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キングズ・ランディングでは「雀」と呼ばれる七聖神教の過激派が勢力を増していて、S5E1 新たな闘いの幕開けではサーセイの愛人ランセルも所属していました。雀のリーダーは雀聖下(ハイ・スパロー)と呼ばれています。
オープニング
今回登場するのは、キングズ・ランディング、モウト・ケイリン、ウィンターフェル、壁、ブレーヴォス、ミーリーンです。
ブレーヴォス
ジャクェンに再会し「顔のない男たち」の拠点、黒と白の館に入ることを許されたアリアですが、毎日掃き掃除しかさせてもらえません。しびれを切らしたアリアはジャクェンに、弟子にしてくれと言います。
顔のない男たちは数多の顔の神を信仰する暗殺者集団です。館には様々な宗教の神の像が置かれていますが、彼らが信仰する神は一柱のみ。その贈り物も知っているはずだ、とジャクェンは言います。
キングズ・ランディング
トメンとマージェリーが結婚式を挙げます。マージェリーは若くて心優しいトメンをうまく手玉にとってしまいます。
トメンはサーセイに故郷キャスタリー・ロックに帰りたくはないかと聞きます。人生の半分を王都で過ごしているサーセイがいまさら故郷が恋しいなんて無いと思いますが、厄介払いしたいマージェリーに吹き込まれたんでしょうね。
露骨な敵意を向けられたサーセイですが、マージェリーと会っても気にする様子は見せません。とはいえサーセイの自制心にも限界があり、セリフと表情が全く一致していません。余裕のマージェリーはじきに子供が産まれればあんたはお婆ちゃんよと挑発します。
モウト・ケイリン
S4E8 山と毒蛇でグレイジョイ家からモウト・ケイリンを奪還したボルトン家。ラムジーは反抗的な諸侯を皮剥ぎ刑にして恐怖で支配しようとします。
しかし父ルースは息子をたしなめます。タイウィンと手を組んでスターク家を倒したものの、タイウィン亡き今ラニスター家の助けは期待できない。自力で北部の支配を固めるため政略結婚をする必要がある、と。
一方リトルフィンガーとサンサはモウト・ケイリンに着きました。ボルトン家に嫁がされると知ったサンサは嫌がりますが、リトルフィンガーはもう傍観も逃げるのも終わりだ、正義がないなら自分で生み出せとサンサを説得します。
このシーン、最後まで見て2周目の私はリトルフィンガーらしからぬ熱さにウルっと来てしまいました。しかしですよ。リトルフィンガーは公的にはハレンホールの領主であり、アイリーの事実上の支配者でもあります。ここで後見人となっているサンサを通してボルトン家と仲良くなれば北部を味方につけることになり鉄の玉座に近づく大きな一歩となります。サンサの政略結婚は彼の野望のため欠かせない重要カード。そのために小娘の心を奮い立たせるなんて朝飯前です。
サンサを追うブライエニーとポドリックはモウト・ケイリンの近くで野営しています。レンリーもキャトリンも守れず、アリアにもサンサにも護衛を断られたブライエニーは消沈気味。ブライエニーは誰よりも立派な戦士だと励ますポドリック。ブライエニーはレンリーを殺した影がスタニスの姿をしていたことからスタニスに復讐したいと考えています。
カースル・ブラック
スタニスに忠誠を誓えばスターク姓を名乗ることを認めるという申し出をジョンは断ります。なぜならナイツウォッチの誓いを立てたから。スタニスは2週間以内にウィンターフェル制圧に向かうと言い、野人の処遇はジョンに任せます。
ダヴォスはスタニスがジョンを信用していることを伝えます。ナイツウォッチの目的が人の領土を守る盾となることなら、ボルトン家に北部が支配されるのを黙って見ていてよいのかと言い残します。
ブレーヴォス
アリアは先輩の少女ウェイフに何者か問われます。誰でもないと答えると黙って叩かれます。アリアはジャクェンに誰でもない男になれると言いますが、ジャクェンはアリア・スタークの物を持ったままで誰でもない男にはなれないと指摘します。
カースル・ブラック
ジョンはナイツウォッチ総帥として人事を発表します。アリザーは哨士としての実力が認められ哨士長に。ジャノスは放棄された城グレイガード(灰色の楯)の再建という左遷気味な任務。不服なジャノスはジョンを罵ったため処刑されます。
キングズ・ランディング
七聖神教の最高司祭はハイ・セプトンと呼ばれますが、今のハイ・セプトンは娼館に入り浸る堕落した人間。七聖神教の過激派である雀が娼館を襲撃し、全裸のままのハイ・セプトンを民衆の視線の中で歩かせます。
怒ったハイ・セプトンは小評議会に訴え、雀の投獄とリーダー雀聖下の処刑を求めます。
サーセイは自ら雀聖下の住んでいるところを訪れます。雀聖下はみすぼらしい服を着て貧しい人々とともに生活する老人でした。サーセイはハイ・セプトンが雀聖下の処刑を願ったこと、ハイ・セプトンを投獄したことを伝え、政治と宗教の協力関係を持ち掛けます。サーセイは摂政として自分の目で判断して人を採用することに決めたようです。
同じようにサーセイに取り立てられてメイスターとなったクァイバーン。サーセイはクァイバーンにリトルフィンガー宛の手紙を届けるよう頼みます。クァイバーンが熱心に取り組んでいるのはオベリンから致命傷を受けたマウンテンの蘇生。なんか動いているように見えましたが…。
モウト・ケイリン
ラムジーはリトルフィンガーに感謝し、サンサを傷つけないと約束します。サーセイからの手紙はアイリーからルースの元に転送されリトルフィンガーに渡ります。サンサとの縁談を進めるルースはラニスター家の動きを警戒して手紙を読みます。リトルフィンガーはアイリーと北部で手を組んで王家と戦うことをほのめかします。
ヴォランティス
ペントスからミーリーンに向けて旅をしているティリオンとヴァリス。途中のヴォランティスに着いたころティリオンの忍耐が限界を迎えます。
2人はヴォランティスの町に繰り出します。ヴォランティスはタリサの出身地で他の自由都市と同様に奴隷制で成り立っています。ヴォランティスの奴隷は顔に職業別の刺青があるのが特徴です。街で布教していた光の王の祭司は元は奴隷の身分ですが、デナーリスを救世主とみなしています。
ティリオンの目当ては娼婦。酒場にはデナーリス風の恰好をした娼婦もいます。その尻をガン見それを見てため息をつくのは偶然居合わせたジョラー。ミーリーンを追放されたあと当てもなく飲んだくれていたようです。
ティリオンは一人の娼婦を気に入り声をかけますが、いざという時になると息子が反応しません。いろいろあったからね。
とりあえず小便をしに行ったティリオンの後ろから近づくのはジョラー。ジョラーはティリオンを縛り上げ、女王への手土産として連れ去ってしまいました。
以上、シーズン5 エピソード3でした。
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