S7E1 ドラゴンストーン(Dragonstone)
ゲーム・オブ・スローンズ シーズン7 エピソード1『ドラゴンストーン』について解説していきます。
前のエピソード
ツインズ
ツインズ城では前回に引き続き晩餐会が開かれています。あれ?確かウォルダーは……。
ウォルダーが振る舞った酒を飲んだ兵士たちは苦しみだします。それもそのはず。前回殺されたウォルダーに扮していたのは復讐に燃えるアリアだったから。兵士が全滅するのを見届けてアリアは城を後にします。
オープニング
今回登場するのは、キングズ・ランディング、ドラゴンストーン、ツインズ、ウィンターフェル、壁、オールドタウンです。
壁
壁の向こうでは夜の王に率いられた死の軍団が行軍しています。中にはS5E8 堅牢な家で死んだ野人や巨人、そしてナイツウォッチも含まれているでしょう。
三つ目の鴉の拠点を脱出し、ベンジェンおじさんに導かれたミーラとブランはとうとう壁に到着します。ジョンの後を継いでナイツウォッチ総帥となったエッドは見すぼらしい服装の二人を野人と思いますが、ブラン・スタークと名乗る少年に死の軍団や夜の王のことを言い当てられ、二人を迎え入れます。
ウィンターフェル
ボルトン家を下した北の王ジョンは息をつく間もなく、来たるホワイトウォーカーとの戦いに備えます。有効な武器となるドラゴングラスについて調査・採掘し、武器を作ることを指示します。諸侯たちは住民を訓練して戦いに備えると言います。
野人たちもナイツウォッチの一部として放棄されている壁の補修に向かいます。そして話題はS6E9 庶子たちの戦いでボルトン側についた2家の処遇について。アンバー家のラストハース城、そしてカースターク家のカーホールド城はウィンターフェルと壁の間にある地域です。常に野人の脅威にさらされてきたからこそ、野人と手を結ぼうとするジョンを裏切ってボルトンについたわけです。
サンサは2城を没収してジョン側で戦功をあげた家に与えようと提案します。ジョンは両家への罰は当主の戦死ですでに済んでいるとして、まだ幼い両家の跡継ぎ、アリス・カースタークとネッド・アンバーに改めて忠誠を誓わせます。
議場を後にしたジョンは家臣の前で反論してくれるなとサンサをたしなめます。サンサはジョンが統治に向いている、だけど、と言いかけます。「でも」の前の言葉に意味はない、と父ネッドの言葉を思い出して笑うジョン。この言葉はドラマ中に登場するのは2回目です。S1E3 スノウ卿でナイツウォッチの窮状を訴えるベンジェン・スターク。それを聞いたティリオンが「ナイツウォッチにもベンジェンにも敬意を抱いている。だが」と言いかけたのを聞き、ベンジェンは兄ネッドの言った言葉を口にしています。
余談ですがジョン役のキット・ハリントンは自身でも背が低め(173cm)なことをネタにしています。撮影中はスタッフにハイヒールを履かされたこともあるとか。身長の高いサンサ(175cm)と並ぶとより目立ちます。
サンサは賢く立ち回れとジョンに忠告します。ジョンは寛大で情に厚く、北部の人間に好かれやすい人間性を持っています。しかし王都で生活したサンサから見ればそれは甘さ、隙です。厳しい罰をくださないジョンを諸侯が軽んじたらどうなるか、戦功を上げた自分より裏切り者が優遇されることに不満を持つものがいたらどうなるか。サーセイやリトルフィンガーのような人間はこの隙を見逃さないでしょう。
ウィンターフェルにサンサが即位したしらせが届きます。北部のことで頭がいっぱいだったジョンですが、ラニスターの存在を忘れるのは命取り。
キングズ・ランディング
サーセイは床に巨大なウェスタロスの地図を描かせます。サーセイはジェイミーと自分たちを取り巻く状況を整理します。笑っちゃうくらいの四面楚歌ですね。しかも女ばかり。
ウェスタロスには冬が到来したばかり。デナーリスが狭い海を渡ってやってきても兵と馬を養う食料を確保しなければ話になりません。タイレル家が治めるリーチ地方(河間平野)は農業生産力が高いことで有名です。S6E10 冬の狂風でヴァリスがオレナ、エラリアと会談していましたが、デナーリスが到着する前からすでに戦いは始まっているのです。
サーセイはなにやら味方のつてがありそうな様子。二人がキングズ・ランディングの港に行くとグレイジョイ家の紋章を掲げた大船団が停泊しています。グレイジョイの現当主ユーロンがやってきました。
ユーロンは身内に裏切られた者同士手を組んで、裏切り者を始末しようと持ちかけます。
ジェイミーは10数年前のグレイジョイの反乱を引き合いに出します。兄ベイロンは鉄諸島が王国から独立することを求め、ユーロンはラニスター軍の艦隊を襲撃しました。しかし王国軍の反撃には敵わず、鉄諸島も制圧されてしまいます。ユーロンは戦いのあと世界を放浪しました。そのおかげで世界一の船長になれたと豪語するユーロン。
ユーロンが協力の見返りに望むのはサーセイとの結婚でした。サーセイは味方も兄も裏切るような人間を信用できないと断ります。ユーロンはお宝を見つけて戻ると言って立ち去ります。
オールドタウン
メイスターになるためシタデル(知識の城)に入門したサムの仕事は来る日も来る日も本棚の整理と病人の世話。壁でジョンを補佐するためにはるばる学びにきたのにこのままじゃいけない!
サムはアーチメイスターに特別室の本を読んで学びたいと相談しますが、特別室はメイスターじゃないと見れないようです。壁の向こうでホワイトウォーカーを見たことも話します。知識と記憶を重視するアーチメイスターはサムの話を信じます。しかし長い歴史の中で壁は壊れず、冬は必ず終わったのもまた事実。
しかし思い切ると結構大胆なのがサム。寝ているメイスターから鍵を拝借して特別室に忍び込み、本を一冊借りてきます。
ウィンターフェル
束の間の平穏が訪れたウィンターフェル。リトルフィンガーはサンサに幸せになって欲しいと言いますが、サンサは幸せより安らぎと静けさが欲しいと。おじさんフラれたね。
ブライエニーはサンサがリトルフィンガーといることをいぶかしく思います。サンサはあくまでもリトルフィンガーの配下の谷間の騎士の助けが必要だ、とリトルフィンガーの表面的な優しい言葉には騙されません。成長したね。
リヴァーランド
ツインズでひと仕事を終えたアリアは森で若い兵士たちに遭遇します。格好を見るとラニスター軍のようです。歌っているのは有名歌手のエド・シーラン。気のいい兵士たちはアリアに肉をごちそうします。おい、子供が生まれるとかあからさまな死亡フラグはやめるんだ。
兵士たちは王都からツインズに向かっているところ。王都を目指すアリアに現在の惨状を話します。なぜ一人でキングズ・ランディングに向かうのか聞かれたアリアは、女王を殺すため、と言ってしまいます。キツいジョークと捉えられて事なきを得ました。
北部
ハウンドはS6E8 名のない者で兄弟団と再会し、光の王の導きに従って北に向かっています。途中で廃屋を見つけた兄弟団は食べ物を漁ろうとしますが、信仰生活を経たハウンドは気が進みません。
建物の中には農場主の父娘の餓死遺体がありました。ありふれたことなのか兄弟団は全く動じません。ハウンドはベリックになぜ光の王はお前のようなやつを生き返らすのだろうとぼやきます。ベリックは自分も光の王が理解できないと白状し、ハウンドに炎を覗くよう言います。
苦手な炎を覗き込んだハウンドは、炎の中に行軍する死の軍団を視ます。場所は壁と海が交わる場所。イーストウォッチ(東の物見城)でしょうか。
夜中、物音で起きたソロスが外に出るとハウンドが遺体を埋葬していました。埋葬の文句がうろ覚えのハウンドは、残念に思う、こんな最期は理不尽だ、と彼なりの作法で弔います。
オールドタウン
サムは持ち出した本を読みます。ジリは普通に居させてくれたんですね。シタデルは意外と寛大。
サムはドラゴングラス(黒曜石)の記述を見つけ、さらにドラゴンストーンの地中に大量に埋まっていることを知ります。これはジョンに伝えねば。サムは早速手紙を書きます。
サムがいつものように病人の世話をしていると、一室からサムを呼び止める声(と手)が。デナーリス・ターガリエンは来たか?と尋ねる謎の男。いったい何モントなんだ?
ドラゴンストーン
ついにデナーリスが狭い海を渡ってドラゴンストーンに着きました。ロバートの反乱のあとはスタニスが居城にしていましたが、元々はターガリエン家の城。ドラゴンストーンで産まれた彼女にとっては20年くらいぶりの帰郷です。
スタニスの旗を降ろさせ、一つ一つの部屋を懐かしみながら歩くデナーリス。作戦室に着いた彼女はウェスタロスで本格的に活動を始めるのでした。
以上、シーズン7 エピソード1でした。