S6E4 異客の書(Book of the Stranger)
ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6 エピソード4『異客の書』について解説していきます。
異客とは故郷を離れてやってきた旅人のこと。七神正教の神には厳父・慈母・乙女・老軀・戦士・鍛冶・異客の7つの側面があるとされます。聖典である七芒星典のうち異客の名を冠した部分が「異客の書」です。
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オープニング
今回登場するのは、キングズ・ランディング、アイリー、ウィンターフェル、壁、ヴァエス・ドスラク、ミーリーンです。
壁
ナイツウォッチ総帥を辞任したジョンはカースル・ブラックを出る支度をしています。エッドはハードホーム(S5E8 堅牢な家)で見た死の軍団がやがて壁にやってくることを知りながら俺たちを置いていくのかと引き止めます。
馬が戻ったことを知らせる角笛が鳴ります。やってきたのはブライエニー、ポドリックに保護されたサンサでした。久しぶりの再会に固く抱き合うジョンとサンサ。感動の再会と言いたいところですが、ドラマ上ジョンとサンサはあまり接点がなく、S1E1 冬の訪れで一瞬一緒に映るくらいなんですよね。それでも故郷を失った家族の再会は胸に来るものがあります。
サンサはジョンに今後どうするか尋ねます。ジョンはとくに行く宛はないようですがサンサと共に行動するといいます。
サンサは野人を引き連れてボルトン家を倒し、ウィンターフェルを奪還するようジョンを説得します。ナイツウォッチの兄弟に刺されたのが相当ショックだったのかジョンは戦いに関わりたがりませんが、サンサはジョンの手をとって訴えます。サンサも意思が強くなりました。
スタニスを失ったメリサンドルはジョンに従うようです。ダヴォスは怒ってもいいところですが、ジョンを蘇らせる奇跡を見ているので若干の敬意(恐れ?)を払います。ダヴォスはスタニスやシリーンのことを尋ねますがメリサンドルは答えません。代わりにブライエニーがスタニスに止めを刺したことを明かします。
アイリー
アイリー領主アリン家の跡取り、ロビン・アリンはアイリーの有力な旗手であるヨーン・ロイスのもとで弓の稽古をしています。しかし腕前はさっぱりで思わずため息をつくヨーン。リトルフィンガーが命名日祝いにハヤブサを持ってくるとロビンはそっちに夢中です。
ヨーンはリトルフィンガーと行動していたサンサがなぜボルトン家と婚姻を結んだのかと疑いの目を向けますが、リトルフィンガーは何者かが情報を漏らしたためサンサはボルトン家に奪われたと言って逆にヨーンに疑いをかけます。
リトルフィンガーはサンサがウィンターフェルを抜け出してカースル・ブラックに向かったことを報告します。助けるというロビンの言葉を受けて、リトルフィンガーは谷間の騎士に召集をかけます。
ミーリーン
デナーリスのいなくなったミーリーンは「ハーピーの息子たち」の襲撃に悩まされています。前回のヴァリスの尋問でアスタポア、ユンカイの親方とヴォランティスの協力者が支援していることがわかりました。ティリオンは小鳥を通して直接会談を申し込みます。
ティリオンが率直に要求を聞くと、親方たちはデナーリスの奴隷商人湾からの撤退と答えます。ティリオンは金儲けに奴隷は必要じゃないと言い、奴隷制からの移行期間に7年与えるからハーピーの息子たちの支援をやめるように、と提案します。
7年の奴隷制継続を認めたティリオンの行動にミーリーンの解放奴隷たちは動揺します。同じく元奴隷のグレイ・ワームとミッサンディはその場ではティリオンに同調します。しかし内心では奴隷制の廃止を求めており、親方の改心を疑っています。
ヴァエス・ドスラク
デナーリスを追うジョラーとダーリオはドスラク人の都ヴァエス・ドスラクに着きました。ジョラーはシーズン1の間に滞在しているので土地勘があります。ジョラーはデナーリスが寡妃の会の神殿にいると予想します。町の住人と戦っても勝ち目はないので武器を置いて夜中に潜入することにします。
二人は町に侵入しますが不審に思った住人と戦いになり、ダーリオがこっそり持ち込んだ短剣で倒します。翌朝には死体がバレて警戒されてしまいますね。
寡妃の会の神殿ではデナーリスが翌日の審判を待っています。ドスラクは男社会なので、妃と言えど身の安全は保証されません。デナーリスは用を足すと言って若い妃とともに外に出ます。
デナーリスはちょうど潜入していたジョラーたちに遭遇します。ジョラーたちはすぐに脱出しようと言いますが、デナーリスはもっと良い方法があるとテントに戻ります。
キングズ・ランディング
S5E6 父の仇以降、ずっと暗黒房に入れられっぱなしのマージェリー。ハイ・スパローと面会するマージェリーは家族に会いたいと言いますが、それはハイ・スパローによれば金や権力を求めるのと同じなのだそう。
ハイ・スパローは靴屋として成功しましたが宴のあとの虚飾の中で物乞いや貧乏人の生き方こそ真実に近いと気づき、裸足で外に歩き出たきり家に帰っていないそう。どこまで本当なのかわかりませんが。
ハイ・スパローはマージェリーをロラスの独房に連れていきます。マージェリーは二人の心を折るためのハイ・スパローの策と気づきロラスを励ましますが、ロラスの心は限界でした。
サーセイがトメンの部屋に向かうとパイセルが何やら入れ知恵をしていました。ハイ・スパローをあまり刺激しないほうがいいとか。サーセイは王であるトメンでも結局ハイ・スパローに強く出れないことに気づきます。
サーセイとジェイミーは小評議会に突入します。オレナの孫マージェリーが裁判で有罪を認めればサーセイと同じ道を歩むこと、ケヴァンの息子ランセルは雀に入って別人のようになってしまったことをあげ、サーセイは共闘を呼びかけます。
パイク
サンサと別れたシオンは鉄諸島に帰郷します。姉ヤーラはなぜ戻ってきたかを問います。父ベイロンが死んで王位を継ぐために戻ってきたのか?と。シオンはヤーラが王位につくべきだと考え、その力になりたいと言います。
ウィンターフェル
リコンとともに捕虜となったオシャをラムジーは風呂に入れます。オシャは意図を理解したと見せかけてナイフでラムジーを刺そうとしますが逆に致命傷を負います。
壁
トアマンドがブライエニーを見る視線が熱い……。
ジョンたちが食事をしているとラムジーから手紙が届きます。内容はリコンを捕らえたこと、サンサを返せば見逃してやるということ。
ボルトン軍の兵は5000人。対して戦力になる野人は2000人。真の北部総督スタークの血を引くジョンが呼びかければ北部の諸侯は動くとサンサは訴えます。ジョンは静かにうなずきます。
ヴァエス・ドスラク
デナーリスの処遇を決めるドスラクの族長たちの話し合いが行われています。ドスラクのしきたりで寡妃には手を出せない、奴隷商人の親方に売って馬を手に入れるか、いや馬は自分たちで奪う、などと話しています。
かつてドロゴは騎馬を率いて海を渡り、鉄の鎧の兵を倒して石の家を崩すと約束した、それに比べお前たちはなんと小さな話をしているのか、ドスラクを率いるのはお前たちではなく私だとデナーリスは語ります。族長たちは当然受け入れませんが、デナーリスは燭台を倒してテントを火の海にしてしまいます。
神殿の扉はジョラーたちが外からかんぬきを掛けていて男たちは出られません。焼け崩れる神殿から出てきたのはデナーリスただ一人でした。人々は無傷のデナーリスを見てひれ伏します。カリスマですねぇ。
以上、シーズン6 エピソード4でした。
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