ゲーム・オブ・スローンズ旅のしおり

地図と写真でゲーム・オブ・スローンズの世界とあらすじを解説します(ネタバレあり)

ゲーム・オブ・スローンズの宗教

ゲーム・オブ・スローンズには様々な地域と人々が登場し独自の文化を持っています。この記事ではドラマに登場する宗教、信仰についてまとめます。

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古の神々(Old gods of the Forest)

ウェスタロス北部で信仰されている神です。

歴史

古の神々はもともと森の子らと呼ばれる魔法を使う先住民が信仰していました。12000年前、最初の人々ウェスタロスに入植すると、最初の人々と森の子らは長く争ったのち共存するようになります。とくに8000年前にホワイトウォーカーが現れたときは協力して壁を建設しています。この間に最初の人々も古の神々を信仰するようになりました。その後、森の子らは衰退し伝説上の存在となりましたが、最初の人々の子孫である北部人にとって古の神々は心のよりどころとなっています。

特色 

古の神々には名前がなく、木々や岩、川の流れに宿る精霊を信仰しています。経典や司祭、大規模な神殿は持たず、かわりに城壁の中に神々の森とよばれる地区を作りそこで瞑想するのが信仰のスタイルです。神々の森の中心には心の木とよばれる顔が刻まれたウィアウッドの大樹があります。

心の木の前では嘘がつけないと信じられており、S1E7 勝つか死ぬかではジョン・スノウが心の木に向かってナイツウォッチの誓いを立てています。ドラマの中でウィアウッドの下で交わされる会話は、登場人物の嘘偽りのない本音と考えてよいでしょう。

また各地の心の木はつながっているとされ、三つ目の鴉やブランの緑視力の能力はウィアウッドを通して遠くや過去未来を見ているとされています。

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心の木

 

七神正教(Faith of the Seven)

ウェスタロス大陸全域で広く信仰されている宗教です。古の神々と対比させて新しい神々と呼ばれることもあります。

歴史

6000年前、最初の人々が住むウェスタロス大陸にアンダル人が侵入します。鉄の武器を持つアンダル人は、最初の人々とわずかに残る森の子らを北部に追いやり、ウェスタロス大陸の南部を侵略しました。アンダル人の持ち込んだ宗教が七神正教です。300年前にウェスタロスを征服したターガリエン家もヴァリリアの宗教から七神正教に改宗しています。

特色 

七神正教では、厳父、慈母、乙女、老嫗、戦士、鍛冶、異客の7つの側面を持つ1柱の神を信仰します。祭司はセプトン、女祭司はセプタと呼ばれます。スターク家が信仰するのは古の神々ですが、セプタも雇われて娘たちに裁縫などを教えています。

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サンサに付き従うセプタ・モーデイン

ドラマでよく七神正教が登場するのは結婚式のシーンです。S2E10 バラー モーグリスS3E9 キャスタミアの雨などで繰り返し、新郎と新婦が向かい合い誓いの言葉を唱える様子が描かれます。

司祭「七神の御前にて 今ここに汝ら2人の魂を」

  「永遠に1つに結びつける」

  「互いの方を向き 誓いの言葉を」

新郎、新婦「厳父 鍛冶 戦士 慈母 乙女 老嫗 異客(まれびと)」

  「私たちはお互いの物 この日より 私の最期まで」

また死者を安置する際に目の上に石を乗せるのも七神正教の風習です。

 

シーズン5以降、雀(スパロウ)と呼ばれる狂信的な集団が民衆の支持を集めます。サーセイはタイレル家の勢いを削ぐために雀のリーダーである雀聖下(ハイ・スパロウ)を利用することにし、聖兵(武装した信徒)を組織することを許可します。

 

溺神(Drowned God)

鉄(くろがね)諸島で信仰されています。

歴史

アンダル人の侵略より前から鉄諸島に広まっていました。七神正教の波にのまれず古来の信仰が残った数少ない例です。

特色 

溺神には寺院、経典、偶像はありません。溺神の司祭はみすぼらしい身なりをして、海に入る以外は入浴せず、鉄諸島を歩いて回ります。ベイロン、ユーロンの弟エイロン・グレイジョイは溺神の司祭です。

溺神の祝福は司祭がひざまずいた信徒の額に海水をかけ、祈りの言葉を唱えます。S2E3 死者はもう死なずではスターク家を離れグレイジョイの人間として生きることを決意したシオン・グレイジョイが溺神の祝福を受けています。

司祭「汝の使徒を再び海から蘇らせたまえ」

  「塩で祝福し 石で祝福し 鋼で祝福したまえ」

信徒「死者は もはや死なず」

司祭「死者は もはや死なず」

  「されど復起(またた)つ より雄々しく より強く」

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溺神の祝福を受けるシオン

溺神は勇敢な者に力を与えると信じられています。塩の玉座につくものは勇気を示すため、一度海で溺れてから人工呼吸で息を吹き返すという儀式を行います。S6E5 扉では選王民会でヤーラを抑えて王に選ばれたユーロン・グレイジョイが儀式を受けています。ユーロンは人工呼吸を必要とせず自力での復活を遂げます。

 

ル・ロール(R'hllor)または光の王(Lord of Light)

エッソス大陸で信仰されています。ウェスタロス大陸にも少数の信徒がいます。

歴史

エッソス大陸で古くから信仰されています。アッシャイが本拠地で、各地の自由都市に寺院があります。ミアのソロスは紅の祭司で、ロバート王を光の王に改宗させるためウェスタロスにやってきましたが失敗し、飲んだくれていました。紅の女祭司メリサンドルは光の王の導きに従いウェスタロスに来ています。

特色 

光の神と、氷と死の神が永久に戦い続ける善悪二元の世界観を持ちます。紅の祭司は祈りと呪文を学び、炎の中にヴィジョンを見る訓練を受けています。信徒は炎に向かって夜通し祈りを捧げます。

 

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光の王に捧げる祈り

 

数多の顔の神(Many-faced God)または死神(God of Death)

エッソス大陸ブレーヴォスの暗殺者集団の間で信仰されています。

歴史

ブレーヴォスに本拠地を構える暗殺者集団、顔のない男が信仰しています。顔のない男と同じ歴史を持ち、成立したのはブレーヴォスの建設やヴァリリアの破滅(約400年前)よりも前です。

特色 

数多の顔の神は特定の風貌を持ちませんが、様々な宗教に現れる死の神(例えば七神正教の異客)は数多の顔の神が持つ顔の一つであり、数多の顔の神が唯一の神と信じられています。数多の顔の神がもたらす贈り物はただ一つ、死のみです。