S5E1 新たな闘いの幕開け(The Wars to Come)
ゲーム・オブ・スローンズ シーズン5 エピソード1『新たな闘いの幕開け』について解説していきます。
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オープニング
今回登場するのは、キングズ・ランディング、アイリー、ウィンターフェル、壁、ペントス、ミーリーンです。
シーズン4の間ずっと煙に覆われていたウィンターフェル、煙が晴れてみるとかつての狼マークからボルトン家の磔マークに代わっています。スターク家は地図から消えてしまいました。しかし子狼たちはたくましく生きています。
森
少女たちが森を歩いています。目的は蛙のマギーと呼ばれる魔女に未来を占ってもらうこと。マギー曰く、
- 王子とは結婚しない。王と結婚する
- クイーンになるが、もっと若く美しいクイーンがすべて奪い去る
- 王との間にではないが3人の子を持つ。黄金の冠、黄金の屍衣
友人の呼びかけでこの少女はサーセイだとわかります。1点目はレイガー王子ではなくロバート王と結婚したので的中。2点目はこれから若いクイーンに立場を奪われるフラグ。マージェリー?デナーリス?3点目は金髪の3人の子で的中。しかし黄金の屍衣は死を暗示させて不吉です。ミアセラとトメンの運命やいかに。
キングズ・ランディング
タイウィンの遺体はベイラー大聖堂に安置され、多数の弔問客が訪れています。ジェイミーは外敵からラニスター家の遺産を守らなければならないと決意しますが、サーセイはティリオンこそが敵であり、逃がすのに力を貸したジェイミーを咎めます。
ペントス
船の積み荷にまぎれてウェスタロス大陸を離れたティリオンはエッソス大陸の自由都市ペントスに着きました。ヴァリスの話に出てきたイリリオ・モパティスはS1E1 冬の訪れでデナーリスにドラゴンの卵を贈った人物です。また、S1E5 狼と獅子ではヴァリスと密談しているところをアリアに目撃されています。
ミーリーン
ミーリーンの大ピラミッドの頂上を飾っていた黄金のハーピー像が取り外されます。ハーピーはヴァリリア帝国のもっと前の時代からの伝統的なシンボルです。名古屋城のシャチホコを新参の知事が撤去したら街の人はどんな気分でしょう。
娼館を訪れた穢れなき軍団の兵士が「ハーピーの息子たち」と名乗る組織に殺される事件が起きます。バリスタン曰く、征服に反乱はつきもの。デナーリスは相手を挑発するかのように兵士の葬儀を大々的に行わせます。
ミッサンディが気になるのは別のこと。なんで娼館なんか行くの?グレイ・ワームはどう答えたらよいかわかりません。
壁
ジョンは若いオリーに剣の稽古をつけています。オリーはS4E3 奴隷解放者で村が野人に襲われカースル・ブラックに逃げてきた子供です。ジリに稽古しなくていいのか聞かれたサムは謎の強者感を出しています。
捕虜となりカースル・ブラックに滞在する野人たちをアリザーは快く思いません。近々行われる選挙で総帥になったらアリザーは野人たちを壁の向こうに追い出すでしょう。
ジョンはスタニスに呼び出されて壁の頂上へ行きます。スタニスはジョンに、野人たちがスタニス軍に加わるようマンスを説得できたら北部をボルトン家から取り返してやろうと言います。応じないならマンスは火あぶりだと。
谷間
アリン家の後継ぎロビンは旗手ロイス家に預けられて剣の稽古をしています。甘やかされて育ったロビンが一人前になるかはわかりませんが、とりあえず厄介払い成功か?
一方、キャトリンとの約束を胸にここまでやってきたブライエニーは、アリアに保護を断られて自信を失っています。すでに王都から遠く離れているから好きにしろとポドリックをつき放すブライエニー。騎士として主人に仕えたいだけなのに。
その横をサンサの乗った馬車が通り過ぎます。リトルフィンガーの出身地フィンガーズに行くと言っていたのに馬車の行き先は違うよう。リトルフィンガーの考えは相変わらずわかりません。
キングズ・ランディング
ロラスがサーセイにお悔やみを述べていますがサーセイはほとんど聞いていません。政略結婚させようとするタイウィンが亡き今、何の関心もないといった感じ。
シーズン1ではサーセイの愛人、シーズン2ではティリオンのスパイとして活躍したランセルが久しぶりに登場。可愛らしい姿から一転、雀という七神正教の過激派の熱心な信者となっています。さらりと口にしたのはロバート王の死因となった猪狩りでのワインの話。酌取りをしていたランセルはいつもより強い酒をロバートに飲ませており、泥酔したロバートは猪と戦って重傷を負ってしまった。この件にはサーセイも一枚噛んでいる様子です。シーズン1の闇は深い。
ロラスは男娼オリヴァーがお気に入りで、王都を出てハイガーデンに連れて帰りたい様子。婚約が解消されたら王都にとどまる義母とずっと一緒だと言われたマージェリーは、そうかもと煮え切らない返事をします。
ペントス
ティリオンの亡命をヴァリスに依頼したのは兄ジェイミーでした。政治への関心をなくし酒におぼれるティリオンに、ヴァリスは他の者が国を治めるのを手助けする才能があると言って、ミーリーンのデナーリスに会いに行くことを提案します。
ミーリーン
交渉人のヒズダール・ゾ・ロラクと共にユンカイの反乱鎮圧に向かっていたダーリオが帰ってきました。親方たちはデナーリスに従う交換条件として闘技場の再開を求めているようです。殺し合いの伝統など認めないと拒絶するデナーリス。
デナーリスの愛人となっているダーリオは、かつて闘技場で頭角をあらわして奴隷の身分から解放された身上話をしてデナーリスを説得します。デナーリスはドラゴンを制御しきれなくなっていることを打ち明けます。
デナーリスは閉じ込めたドラゴンに会いに行きますが、ドラゴンは育ちすぎてどう扱ってよいかわかりません。
壁
ジョンは壁の向こうの王マンスの牢に行き、スタニスにひざまずくよう説得します。しかしマンスを信じてついてきてくれた野人を他人のために戦わせたくない、とマンスは応じません。
スタニスは最後まで説得を諦めませんが、マンスは死を選びます。メリサンドルが火を放ち、マンスは野人たちが見つめる中、生きたまま焼かれます。
苦しむマンスを見かねたジョンは弓矢を持ち出し、一撃でマンスの命を絶ちます。
以上、シーズン5 エピソード1でした。
強力な支配体制が崩れると、不安な人々は宗教に安心を求めたくなります。シーズン5では宗教が重要なテーマとして扱われていきます。
私が1回目に観たときはシーズン5は後味の悪い話が多くて途中で観るのやめようかと思いました。しかし全8シーズンの前半が終了し、新しい登場人物と新しい物語がこれからギアを入れて動き始めるところなので、最後まで観てくれるといいなぁと思います。
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