S3E3 処罰の道(Walk of Punishment)
ゲーム・オブ・スローンズ シーズン3 エピソード3『処罰の道』について解説していきます。
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オープニング
今回登場するのは、キングズ・ランディング、ハレンホール、リヴァーラン、ウィンターフェル、壁、アスタポアです。
リヴァーランはウェスタロスを横切る3本の大河トライデント河の一番南にある赤の支流のほとりにある城です。リヴァーラン城、そしてここら一帯のリヴァーランドを治めているのがキャトリンの生家、タリー家です。
タリー家
1000年もの間リヴァーラン城を所有するタリー家、現代の当主はホスター・タリーです。ホスターにはキャトリン、ライサ、エドミュアの3人の子がいて、キャトリンはスターク家に、ライサはアリン家に嫁いでいます。
ホスター・タリーにはブリンデンという弟がいますが、昔ホスターが用意した縁談をブリンデンが断り、家を飛び出してしまったことから兄弟は不仲でした。今回、ホスターが重病に倒れるとブリンデンは戻ってきて兄弟は和解したようです。ブリンデンはブラックフィッシュのあだ名で知られています。
リヴァーラン
亡くなったホスター・タリーの葬儀にキャトリン、ロブ、タリサが参列しています。ホスターの遺体は小舟に乗せられ川に流れ出ます。長男のエドミュアが火矢を放ちますが一向に船に当たりません。しびれを切らしたブラックフィッシュことブリンデン・ホスターが弓を奪い、一発で火矢を命中させます。
葬儀に来る前、ロブ達はハレンホールに残ったマウンテンを攻めていました(ストーン・ミルの戦い)。マウンテンをハレンホールに引き付けることを命じられたエドミュアでしたが、功を焦って独断で攻撃を仕掛けマウンテンの逃走を許してしまいます。マウンテンを撃退し、タイウィンの甥2人を捕虜にしたと自慢気に語るエドミュアでしたが、叔父ばかりかロブにまで「マウンテンを捕えるチャンスだったのに」と怒られます。
最近は誰もが辛抱が足りないととりなすブラックフィッシュに、ロブは唯一それに当てはまらないタイウィンを恐れます。
小評議会
椅子取りゲームは各人のキャラクターがよく表れて面白いですね。ジェイミーの行方はまだ誰もつかめていません。ハレンホールはロブ達が葬儀に出ている間ルース・ボルトンが占領していますが、タイウィンはあくまでもリトルフィンガーがハレンホールの主だと言います。そしてアイリーのライサに近づいて味方に引き入れるよう命じます。
ティリオンが、これから王の婚礼で金がかかるのに大蔵大臣のリトルフィンガーが王都を離れるのは困ると口を挟むと、代わりにティリオンが大蔵大臣に任命されます。
リヴァーランド
S3E2 三つ目の鴉の最後、ブライエニーとジェイミーはボルトン家の兵士に捕らえられました。ジェイミーはブライエニーが兵士に犯されると予想し、死にたくなければ争うなと忠告します。
一方、旗印なき兄弟団(ブラザーフッド)と出会い素性がバレてしまったアリア達を、兄弟団は客人として扱います。宿屋を出発する兄弟団。しかしホットパイは料理の腕を認められ宿屋に残ります。別れ際にアリアのために作ったダイアウルフパンを渡すホットパイ。お前はいい友達だったよ…。
リヴァーラン
キャトリンは久しぶりに会った叔父と話しています。ブリンデンは30年前にホスターと仲たがいして家を出てからずっと帰っていませんでした。ブラックフィッシュの名は、かつてホスターがブリンデンを「群れの中の黒山羊」と呼んだのをタリー家の家紋の魚になぞらえたものでした。ホスターの死に目に帰ってきたブリンデンは兄と和解します。
子供のころ父が外出するとキャトリンは窓辺で帰りを待っていました。ブランたちが自分を見送る時も同じ気持ちだったと考え、もう会えないと嘆きます。ブリンデンは諦めるなとキャトリンを励まします。
タリサは捕虜になったマーティン、ウィレム兄弟のけがを手当てしています。ロブは狼男なのかと聞くマーティンに、満月じゃなければ子供は食べないわと脅かすタリサ。
最初の人々の拳
S3E2 三つ目の鴉で狼潜りの男が、最初の人々の拳で鴉の死体を見たと言いました。マンス達が最初の人々の拳にやってくると雪の上に馬の死体で描かれた図形を発見します。馬はナイツウォッチのもの。しかし人の遺体はどこへ?
ナイツウォッチの北進がとん挫したと見たマンスは、トアマンドに20人の兵を率いて壁を登るように命じます。マンスの目的は野人を壁の南に逃がすこと。時が来たら合図を送ると伝えて出発します。
クラスターの砦
ホワイトウォーカーと交戦して満身創痍のナイツウォッチ、生き残ったメンバーはクラスターの砦に帰ってきます。クラスターはしぶしぶ迎え入れます。
サムがクラスターの暴言に耐えかねて外に出ると女の叫び声がします。声のする方へ行くと、かつて会ったジリが出産するところでした。ジリは赤ん坊の性別を気にします。女なら砦で育てられる。男なら・・・。
ドレッドフォート
磔にされたシオンの元に昼間の召使いの少年が現れ、縄をほどきます。シオンを白馬に乗せると、アサヒの方角に走れば姉が待っていると伝えます。
ドラゴンストーン
メリサンドルは小舟でどこかへ行こうとしています。引き止めるスタニスに、メリサンドルは炎が弱まっていると言います。光の王に捧げる王の血が必要。そしてスタニス以外にも王の血はあると言います。
アスタポア
処罰の道は罪を犯したり主人に反抗した奴隷を磔にして見せしめにする道です。デナーリスは見かねて水を飲ませようとしますが、奴隷は死なせてくれと言います。バリスタンはこの町はあきらめてペントスやミアに行こうと提案し、ジョラーは命令に忠実なアンサリードを得るべきと主張します。
デナーリスは親方にアンサリード8000人すべてを買いたいと伝えます。親方の言うには、船で100人、財宝で20人、ドスラク人で3人に値するが後は何で払うのかと。デナーリスはドラゴン1頭を、親方は通訳の女を、それぞれ差し出して交渉成立です。
通訳の女の名はミッサンディ。戦いに連れて行くからには厳しい目に会うかもしれないが問題ないかとデナーリスが効くと、ミッサンディはヴァラー・モルグリス(すべての男は死なねばならない)と答えます。それに対して「私たちは女よ」と返す"バッドアス" デナーリスの快進撃は続きます。
リトルフィンガーの娼館
大蔵大臣に任命されたティリオンは、前任のリトルフィンガーから王家の帳簿を引き継ぎます。そんなもの娼館に置いてたんか!Σ(゚Д゚)
S2E9 ブラックウォーターでティリオンの命を救ったポドリックには、ティリオンならではの褒章が与えられます。
王の場当たり的な金使いにうまく対応してきたリトルフィンガー。帳簿を読んだティリオンはそのからくりを知ります。まずはウェスタロス一の金持ちと呼ばれるタイウィンからの借金、そして海の向こうブレーヴォスの鉄の銀行からさらに多額の借金を抱えていたのでした。借りたものは返さなければいけない。ラニスターとしてはね。
頭を悩ませていたところ、ポドリックが帰ってきます。しかもティリオンが置いてきた代金を持って。どうやら娼婦たちも楽しんだから代金はいらないのだとか。ティリオンとブロンの尋問が始まります。
北部
シオンは夜が明けるまで馬を走らせますが、追手が迫ってきています。夜中に逃げ出したのに早すぎるような?
シオンは追いつかれ、貞操の危機。ピンチを救ったのはシオンを逃がした少年でした。矢で的確に追手を始末する少年。兵士は死に際に、落とし子が生意気な、と言います。
リヴァーランド
ジェイミーの読み通り、夜が来ると兵士はブライエニーを襲います。見かねたジェイミーは、ブライエニーに傷をつけずに生家に返せば宝石をもらえるとロックにささやき、ブライエニーを助けることに成功します。
同じ要領で、自分を父親に渡せば莫大な金が手に入るとささやき、縛りを解かれるジェイミー。
助かった、と思いきや、ロックはジェイミーを切り株の上に倒し、眉のあたりにナイフを突きつけます。父親がただじゃおかないと言いかけたジェイミーに、お前にあるのは父親の威光だけ。今は父親はいない。と言い、忘れないようにジェイミーの右手を切り落とします。
以上、シーズン3 エピソード3でした。
ショッキングな結末の後に流れる、ゲーム・オブ・スローンズらしからぬロック曲。これはThe Bear and The Maiden Fair(熊と美しい乙女)という、ウェスタロスで広く知られた歌です。ブライエニーとジェイミーを馬に乗せて運ぶボルトン兵士たちも歌っています。
この曲については以下のコラムで解説しています。
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