S2E7 誉なき男(A Man Without Honor)
ゲーム・オブ・スローンズ シーズン2 エピソード7『誉なき男』について解説していきます。
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オープニング
今回登場するのは、キングズ・ランディング、ハレンホール、パイク、ウィンターフェル、壁、クァースです。
ウィンターフェル
目を覚ましたシオンはオシャやブランがいないことに気づき、兵士と猟犬に城の周りを探させます。強いものに従うグレイジョイで、色香にまどわされて人質を逃すような失態は許されません。
一方、夜のうちに城を出たブラン一行は追手から離れていますが、人の脚と猟犬ではどんどん差が縮まってしまいます。何も持たずに城を出たので、拾ったクルミを食べて空腹を満たします。知人の農場を見つけますが、迷惑がかかるからとブランは助けを求めません。
ハレンホール
前回、アリアの依頼でエイモリー・ローチが毒殺されました。タイウィンは100人吊るしてでも暗殺者を見つけて殺せと、ラニスター家の騎士マウンテンに命じます。
ちなみにマウンテンの役者はシーズン1から変わっています。そしてこの役者もシーズン2の後は別の人に交代してしまいます。しかしすべての役者に共通しているのは2メートルを超す身長。あだ名の通り山のような大男です。
タイウィンは羊肉は苦手だと、自分の食事をアリアに与えます。タイウィンは今後の「五王の戦い」が自分の最後の戦いになり、その結果でラニスター家に残す遺産が決まると考えています。最後の大仕事ですね。アリアちゃん、ナイフを人に向けないの。
2人はドラゴンのことも語ります。ハレンホールは史上最大の砦で、地上からは落とせない城ですが、300年前にエイゴン・ターガリエンがドラゴンを連れてきて廃墟にしました。今は子供に読み聞かせるおとぎ話のような伝説ですが、アリアはエイゴンの妹で戦士のヴィセーニアに憧れています。
ここでタイウィンから演技指導。庶民の娘なら閣下(my lord)ではなく殿様(m'lord)と言うものだ。演じるならしっかりやれよ。
キングズ・ランディング
前回、襲われていたところを助けてくれたハウンドとすれ違ったサンサは礼を言います。犬がネズミを追い散らしただけだというハウンド。サンサはあなたの心には憎しみしかないのかと問うと、ハウンドは「王妃になれば俺の存在に感謝する」と言います。
これまでも度々サンサを破滅から救ってきたハウンド。凶暴さと顔の傷が目につきますが、極悪非道というわけではなさそうです。だが兄貴のマウンテンはまた別だ。
壁の向こう
イグリットを追いかけていたらクォリンの隊からはぐれてしまったジョン。夜が明ければまた雪原を歩きます。
イグリットは野人たちは自由に生きていたのにナイツウォッチが侵入して壁を築いたと言います。ジョンは自分たちだって野人と同じく最初の人々の子孫だと怒ると、イグリットは、じゃあなぜ戦うの?と問います。
野人は世襲の王ではなく、自分たちで選んだ王マンス・レイダーに従う。マンスはかつてナイツウォッチの一員だった。だからジョンも自由に生きられるとイグリットは誘います。抱き方を教えてあげようかという誘いを断るジョンに、イグリットは「何も知らないジョン・スノウ」。この言葉は深い。
ロブの野営地
シーズン2エピソード1で、ジェイミーと一緒に捕らえられたアルトン・ラニスターに、ロブは手紙を渡して王都に送りました。エピソード2で、サーセイは手紙を破り捨て、ジェイミーによろしく伝えてとアルトンを解放します。その後どこをほっつき歩いていたのか知りませんが、やっとロブの野営地に帰ってきました。
捕虜に戻したいけれど檻がないので、アルトンはジェイミーの檻に入れられます。そりゃ戦争中だから捕虜は増えるものだけど、誰かさんが死にかけの敵まで看護するものだから。誰とは言わないけど!と言いたげな部下たち。
不満げな部下たちを尻目に、医療物資が足りないというタリサと共に、ロブは近くの砦に出かけます。
クァース
ドラゴンを盗まれたデナーリスは疑心暗鬼にかられます。ザロが13人組を招集し、ドラゴンを取り戻そうと呼びかけますが、デナーリスはザロも信じられない様子。
クァースに立ち寄ったことで侍女を死なせてしまったことをデナーリスは悔やみます。連中は信用できないというジョラーに、デナーリスは噛みつきます。信用できる人なんているの?兄は王冠のためなら私などどうでもよい人だった。ドスラク人はドロゴが死んだら去ってしまった。ウェスタロスの民はデナーリスが生きてることも知らない。もう誰かを頼るなんてウンザリよ!
ジョラーはデナーリスにどうして欲しいか聞きます。「ドラゴンを探してきて」
壁の向こう
ジョンをしきりに誘惑するイグリットですが、ジョンは剣を抜いて威嚇します。詰まんない男、とあきらめたように見せた隙をついてイグリットは逃走。ジョンは追いかけますが、気づくと野人たちに囲まれてしまいます。
キングズ・ランディング
サンサが初潮を迎えます。王の子を身ごもってしまえば何があっても王都を離れられません。シェイと一緒に血の付いたシーツを隠そうとします。別の侍女に見つかりますが、シェイが口止めをします。しかすハウンドに見つかってしまいます。
サーセイはサンサにいくつかの助言をします。ジョフリーはサーセイでも制御が難しい。また自分とロバートの関係を引き合いに出し、王は愛せなくとも子供は愛せる。そして多くを愛するほど弱くなるから、ただ子供だけを愛しなさい、と。
ロブの野営地
使者のアルトンはジェイミーと同じ檻につながれています。昔、一日だけジェイミーの従者をしていたことがあるというアルトン。憧れの騎士の馬上試合を間近で見て、最高の一日だったと語ります。
ジェイミーも16歳のころ、代役でバリスタン・セルミーの従者をしたことがありました。伝説的な騎士の戦いをそばで見て、ずっと夢見た世界に入り込んで、戦場に魅せられてしまったと。戦うのは得意、他じゃ役立たずと語るジェイミー。
逃げ出す方法が1つあると言うと、ジェイミーは鎖でアルトンをボコボコに殴ります。そして異変を感じた見張りが檻に入ってきたところで鎖を見張りの首にかけて絞め殺してしまいます。
クァース
ジョラーは以前出会った謎の女クェイスにドラゴンの行方を聞きます。クェイスはジョラーにまた裏切るのかと尋ねた後、盗人は今デナーリスと共にいると言います。
デナーリスは13人組にドラゴンを返してほしいと訴えます。スパイスの王は災いをもたらすドラゴンはいない方が良いと言います。黒魔導士のパイアットがドラゴンは母と共にあるべきと言うと、パイアットの分身が13人組を殺してしまいます。ドラゴンは不死者の館にいると言い残してパイアットは消えます。
ロブの野営地
逃げ出したジェイミーはあっさり捕まります。しかも逃げるときに殺した見張りはリカード・カースタークの息子トーレンだったため父親が激怒し、ジェイミーの処刑を求めます。
しかし、キャトリンにすればジェイミーは娘たちと交換に出せる最大のカード。ジェイミーが死んだとなれば娘の命も危うくなります。ロブ不在の今、北の王の代理としてキャトリンはジェイミーの処刑を禁じます。
夜、キャトリンがブライエニーを連れてジェイミーの檻にやってきます。カースタークに嫌われたようだというジェイミーに、見張りがカースタークの息子だったと教えるキャトリン。
ジェイミーは誓いが多すぎると嘆きます。王を守れ、王に従え、父に従え、罪なき者を守れ、弱きをかばえ。父が王を侮っていたら?王が罪なき者を虐殺したら?どれかの誓いは破ってしまう。
王の背中に剣を突き立てたことを誇らしげに語るジェイミーに、キャトリンは義のかけらもないと言い捨てます。俺はサーセイ一筋だから、落とし子を連れてくるネッドよりも忠義があるとキャトリンを挑発するジェイミー。
キングズ・ランディング
スタニスの200隻の艦隊は4,5日後には王都に着きます。サーセイは高い城壁からワイルドファイアを降らせるつもり。
ティリオンはジョフリーに王らしくしてほしいと言います。サーセイもジョフリーには手を焼いていて、これは自分が犯した罪に対する罰なのだろうかと悩みます。ティリオンは、同じく近親相姦を繰り返したターガリエン家に比べたら、トメンとミアセラが良い子な分マシだと冗談交じりに慰めますが、いつになく弱気なサーセイにかける言葉がありません。
ウィンターフェル
シオンは黒焦げの子供の死体を2つ、城に吊るして人々に見せつけます。
以上、ゲーム・オブ・スローンズ シーズン2 エピソード7でした。
義なき男。シオンも大概ですが、今回はジェイミー回と言ってよいでしょう。私のようなジェイミーのファンにとっては涙なしに観られません。
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