ゲーム・オブ・スローンズ旅のしおり

地図と写真でゲーム・オブ・スローンズの世界とあらすじを解説します(ネタバレあり)

S2E3 死者はもう死なず(What Is Dead May Never Die)

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン2 エピソード3『死者はもう死なず』について解説していきます。

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前のエピソード

 

今回のタイトルは、シオンの故郷、鉄諸島で信仰されている「溺神(できしん)」という宗教の言葉、「死せる者はもはや死なず」からです。

 

オープニング

今回登場するのは、キングズ・ランディング、ドラゴンストーン、パイク、ウィンターフェル、壁、ヴァエス・ドスラクです。

 

クラスターの砦

前回のラスト、赤ん坊を抱えて森に消えたクラスターを追いかけたジョンは、背後から殴られて砦に連れ戻されます。激怒するクラスターはナイツウォッチに砦から出ていくよう言います。ジョンはクラスターが自分の息子を森に捨てているとジオー総統に訴えますが、ジオー総統は知っていた様子。

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クラスタ

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ジョンはクラスターを不審に思う

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ジオー・モーモン

翌朝、ナイツウォッチたちは砦を後にします。砦からジリを連れ出す約束が果たせなかったサムは、母の思い出の指ぬきをジリに渡し、戻ってくると約束します。

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ジリとサム

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サムの母の指ぬき

ウィンターフェル

ブランは狼の目線で森を駆けまわる夢を見ます。これはばあやに聞いた、魔法の力があるものは鳥や狼と一体となれるというやつでは?とメイスター・ルーウィンに相談しますが、ルーウィンは否定します。かつてはあったかもしれない。しかし今はドラゴンは消え、巨人は死に絶え、森の子らは忘れ去られたといいます。

森の子ら(Children of the Forest)はウェスタロス大陸の先住民族で魔法が使えたといいます。12000年前に最初の人々(First Men)がウェスタロスに入植し、森の子らと一緒に壁を築きました。6000年前にアンダル人(Andals)がウェスタロス大陸を征服したときはすでに森の子らはいなくなっていたそうです。

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メイスター・ルーウィン

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遠い昔の物語

レンリーの野営地

スタニスの弟、レンリーはタイレル家のマージェリーと政略結婚しました。タイレル家はラニスター家と並ぶ金持ちの家。強い味方を得たレンリーは、王を自称してジョフリー打倒を狙っています。そんなレンリーの野営地では武芸大会が開かれており、2人の騎士が戦っています。

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レンリーとマージェリー

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レンリーの武芸大会

一人は花の騎士ロラス・タイレル。新婦のマージェリーの兄です。相手は、タースのブライエニー。女なので騎士ではありませんが、長身と鍛えられた武術でロラスを倒します。勝者のほうびでブライエニーはレンリーの王の盾(キングズガード)の一員となります。 

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ロラス・タイレル

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タースのブライエニー

ロブの使いでキャトリンがレンリーの元にやってきます。キャトリンはロブが戦争しているというのにのんきに武芸大会なんて、とチクリ。もちろんラニスター家を倒すつもりだとレンリーは答えますが、レンリーの戦場での能力は未知数です。

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キャトリン・スターク

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自称王レンリー・バラシオン

パイク

ベイロン・グレイジョイはヤーラ、シオンに作戦を伝えます。ベイロンはラニスター家と戦うつもりなどなく、ロブ率いる北部軍が南にいる間に北部を略奪しようとしています。30隻の船を与えられるヤーラに対して、シオンには1隻。

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グレイジョイの作戦会議

シオンが鉄諸島に戻ったのはグレイジョイに共闘を持ち掛けるためでした。今は味方のスターク家を攻める時期ではないと説得するシオン。しかしベイロンはスターク家で軟弱に育ったとシオンを責めます。望んでスターク家に行ったわけじゃないとシオンはわめきますが、完全に無視されて立場がありません。

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シオンとベイロン

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鉄諸島で立場のないシオン

キングズ・ランディング

ティリオンの部屋を出るなと言われているシェイは欲求不満がたまります。サーセイやタイウィンに知られると立場や命が危ないとなだめるティリオン。余談ですが、今回のエピソードはやたらと絵が美しく感じます。カメラワークが凝っているのか、セットや小道具が充実しているのか。

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シェイとティリオン

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シェイをなだめるティリオン

サンサはサーセイ、ミアセラ、トメンと一緒に食事をしています。サンサはとても楽しく食事をできるような気分ではありません。ミアセラ、トメン、サーセイの言葉がボディブローのように効きます。胃に穴が開くわ。

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サーセイたちの夕食

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結婚式が楽しみだわ(棒)

サンサが部屋に戻ると新しい侍女が訪ねてきます。やたらツンツンしてるし常識がないですが、少なくともサーセイ側の人間ではないというだけでもサンサの心は休まるのではないでしょうか。

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新しい侍女です(怒)

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王都で居心地がよくないふたり

王の手はつらいよ

ティリオンはパイセルにミアセラの政略結婚の話をします。嫁ぎ先はドーン。ただしサーセイには内緒な。

同じ話をヴァリスとリトルフィンガーにもします。しかし嫁ぎ先は鉄諸島とアイリーでそれぞれ別。

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グランド・メイスター・パイセル

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ヴァリス

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リトルフィンガー

ティリオンがサーセイの部屋を訪れると、サーセイは怒りをあらわにします。ミアセラをドーンになんか送らせない! 王都がターガリエンの生き残りに攻められたときに一家全員が王都にいるよりはましだとティリオンは説得しますが、追い出されます。王の手は楽な仕事じゃない。だが、マヌケは見つかったようだな。

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ミアセラの政略結婚に反対するサーセイ

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血筋が王都に集中するのはまずい

レンリーの事情

レンリーとロラスは以前から愛し合っていました。しかしロラスの妹マージェリーがレンリーの妻となったからには今まで通りというわけにはいきません。ロラスはレンリーにマージェリーに構ってやるよう言います。

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レンリーはロラスを愛している

マージェリーも積極的にレンリーにアプローチしますが、レンリーはどうしてもその気になれません。レンリーとタイレル家の連携をアピールするためにも子供はいたほうがよいと、マージェリーは根気強く説得します。

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レンリーとマージェリー

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マージェリーはあきらめない

シオン立つ

シオンはロブに北部の危機を知らせる手紙を書きます。しかし考え抜いた末、その手紙を焼き捨ててしまいます。

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ロブへの手紙

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手紙を焼き捨てるシオン

シオンは溺神の洗礼を受け、グレイジョイの人間として生きていく決意をします。とにかく今回は絵が美しい。

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溺神の洗礼

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シオン・グレイジョイ

キングズ・ランディング

リトルフィンガーはティリオンに騙されたと怒っています。ティリオンはリトルフィンガーに新しい仕事を打診します。それはジェイミーの奪還。ロブはジェイミーを手放さないだろうが、娘を取り戻したいキャトリンなら?

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リトルフィンガーは怒っている

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キャットに会いたくはないか?

ティリオンの命令でブロン率いるシティウォッチがパイセルを拘束します。前回のジャノスといい今回といい、ティリオンは王の手周辺の魔の手を警戒していますね。

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パイセルは元気

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ティリオン・ラニスター

ヴァリスはティリオンと飲みながら権力の話をしています。難しいですが要約すると、王の力は武力などの具体的な裏付けがあるものではなく、人々がそこにあると思うことで宿る力だ。まやかしの力だから小さい人間を大きく見せることもできる。ティリオンがうまくやっていると言いたいのでしょう。

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ヴァリスの権力論

キングズロード

アリアは王都での出来事を考えると眠れません。ヨーレンが言うには、かつてヨーレンも兄を殺されてからしばらくの間、働いていても飲んでいても頭から離れなかった。しまいには毎晩寝る前に仇の名前を祈るように唱えだした。そして仇に再会した日にヨーレンは斧で相手を殺し、その後は壁暮らしだといいます。

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眠れないアリア

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眠れないときは

夜中、壁に向かう一行が寝ているところをタイウィン軍の一隊が襲撃します。アリアは牢に捕らわれて焼け死にそうになっていた囚人に斧を渡して助けます。ヨーレンは抵抗しましたが数に押されて殺され、一行はタイウィンのいるハレンホールに連行されることになりました。

子供たちの一人ロミーは歩けなくなったため兵士に殺されます。兵士たちはジェンドリーを探していますが、アリアは機転を利かせて今死んだロミーがジェンドリーであると嘘をつきます。

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タイウィン兵の襲来

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アリアは囚人を助ける

以上、ゲーム・オブ・スローンズ シーズン2 エピソード3でした。

 

現在の状況を地図で整理しましょう。青緑はスターク家で(R)がロブ、(A)がアリア、(B)がブランです。赤の(T)はタイウィンで、アリアと同じくハレンホールに向かっています。黄色はバラシオン家で、(J)はジョフリー、(S)はスタニス、(R)はレンリーです。原作準拠の地図なのでドラマ版のスタニスはまだドラゴンストーンかもしれません。オレンジの(V)はベイロンのいる鉄諸島です。

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シーズン2では五王の戦いと呼ばれるウェスタロスの内戦が描かれます。ここで言う五王は以下の5名を指します。

  • ジョフリー … 先王の子だが血がつながっていない疑惑(事実)
  • ロブ … 北部の命運は南のやつらには託せない
  • スタニス … 疑惑が事実なら正当な王位継承者
  • レンリー … 継承順はスタニスの次だけど人気と財力がある
  • ベイロン … 北部を奪う!鉄の玉座も奪う!

 

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